2007年03月03日
MC10:Tomatin
MC10:Tomatin場所 : 東京ビッグサイト会議棟607 (Room C)
時間 : 18.Feb.2007 [13:45~14:45]
講師 : Polly MacDonald
※写真は Tomatin の Distillery Manager, Douglas Campbell 氏です。新しくなったボトルの中から Douglasd 氏一押しの25年を持って頂いて撮影に応じて頂きました。
Masterclass の紹介4日目は、当日ブース紹介の際に撮影にご協力頂いた Tomatin をお届けしたいと思います。実は、この Masterclass は Yoichi と時間が重なったために参加する事ができませんでした。そこで、どこまで魅力をお伝えできるかは解りませんが、非常に魅力的な Masterclass であったとの事ですので、出来る範囲でご紹介できればと思います。
今回の Masterclass の Title が 「TREASURED PLEASURE」 というタイトルで行われた事もあり、若いスピリッツよりも長期熟成の宝のようなモルト (Treasur) を楽しむ (Pleasure) 事に重きを置かれたようです。そこで、Douglas 氏もブースで25年をお薦めして下さったんですね。しかし、このような長期熟成のモルトを楽しむには若いモノを知っておく事も大切であります。そこで、今からテイスティングノートを簡単に掲載して、その模様をお伝えしたいのですが、なにぶん参加できなかったので写真がない事だけはご了承ください。
Tasting Malts
・TOMATIN New Spirit 71.0% abv
・TOMATIN 1994 12yo [Re-fill Hogshead] 59.0% abv
・TOMATIN 12yo [Official] 43.0% abv
・TOMATIN 1975 [1st-fill Hogshead] 50.0% abv
・TOMATIN 1962 [Re-fill Hogshead] 42.2% abv
・TOMATIN 30yo 51.0% abv
テイスティングは、この6本で行われたそうです。1番最初に New Spirit を持って来られているのは、モルトファンには嬉しい限りですね。香りを嗅げばテキーラや陳皮・生姜のような香りが漂い、口に含めば直接的なアルコールの味わいとの事でした。しかし、これがウイスキーの原点だと思えば、ここから受けて変化していく自然の恩恵に敬意が払えるのではないでしょうか?
次のテイスティングは12年熟成の2杯です。1杯目は、Refill Hogshead で熟成された Cask Strength です。口当たりはスムースで、レモン・オレンジといったシトラスの風味や甘いバニラの香りを持った若草のような香りがあります。それに対して2杯目は、現行で販売されている12年です。これは 1st or 2nd-fill の Hogshead で熟成させた後、最低6ヶ月間シェリー樽で Married して造られています。その為、先ほどのシトラスのフレーバーがあるのとは違い、シェリーの影響も出てくる為より複雑な味わいを造り出しているのです。このように、Refill Hogshead のみで熟成させたモノと 最低6ヶ月間 Sherry Butt で Married されたモノを飲み比べる機会は少ないのではないでしょうか?
さて、ここからがいよいよ本番ですね。まずは 1975 Vintage なのですが、これは会場では非常に人気があり、「商品化する予定はないのか?」などという問い合わせが一番多かったそうです。そんな話を聞いただけで魅惑的なこの1杯はカラメルの甘さを追って爆発的なフルーツの香りが漂ってきます。そこには、ストロベリーやバニラ、メロンといった長期熟成ならではの風味が存分に詰まっており、問い合わせが多い事に充分納得させられますよね。しかし、この話だけを聞いて飲めなかった自分が書きながら少し淋しかったりもするのです。
続いて 1962 Vintage ですが、こちらは商品化されているようですね。ただ、日本に入って来ているのか不明なのですが、木の香りを持ちながらもスパイシーでフルーティー、そしてバニラの風味も持ち合わせているという非常に魅惑的な味わいなのだそうです。そして、最後の30年熟成のモルトは Refill Hogshead で熟成させた後に、それらの幾つかの樽をより選って2003年に Sherry Butt に移して熟成を続けたそうです。温かみがあり、甘くシナモンの風味が包み込んでくれ、そこにフルーツの香りが広がると飲むものを太陽の下に連れていってくれるようなモルトなのです。
このように、生まれたてのモルト(ウイスキーではない!)から始まって、なかなか機会がないホギーと現行商品の平行テイスティングに始まり、こうした若いモルトの味わいをしっかり押さえた上での長期熟成モルトのテイスティング(しかも、樽のタイプが全部違う!)ができるテイスティング会は珍しいのではないでしょうか?参加された方が非常に羨ましくなりました。やはり、隣の部屋は良く見えるモノなんですね。
最後に、今回のこの記事を作成するに当り、撮影に協力頂いた Douglas Campbell 氏を始め、当日お話をする事はできませんでしたが、Masterclass の講師を務められた Polly MacDonald 氏、そしてこのような美味しいモルトを提供してくださった Tomatin 蒸留所の従業員の方々、最後になりましたが、当日のサポートをして下さった国分株式会社の方々に感謝したいと思います。また、国分株式会社の方々には今回の記事の記載に当って資料を提供して頂き、この場を借りて合わせて感謝したいと思います。これから Tomatin が益々の繁栄をする事を願って、今回のレポートを締めくくりたいと思います。
28.Feb.2007 Kiyoshi Yamaha
2007年02月23日
MC17:Glenrothes
MC17:Glenrothes場所 : 東京ビッグサイト会議棟608 (Room D)
時間 : 18.Feb.2007 [16:15~17:15]
講師 : Ronnie Cox
※写真は今回の講師である Glenrothes の Director, Ronnie Cox 氏です。現在発売中のボトルの中から Ronnie 氏一押しの1991ヴィンテージを持って頂いて撮影に応じて頂きました。
Masterclass の紹介3日目は、3番目の講義となった Glenrothes をお届けしたいと思います。まず、Glenrothes と言えばみなさんは何を思い浮かべられるでしょうか? 「ブレンデッド・ウイスキーの原酒として非常に多く用いられている蒸留所」、「オフィシャルにヴィンテージが記載されている蒸留所」、「ボトルの形が非常に変わっている」など色々な意見が出てくると思います。最後の話題はウイスキーの本題からは逸れますので、講義の中には出てきませんでしたが、テイスティングの前にこれらの謎に触れてみたいと思います。
まずは、「ブレンデッド・ウイスキーの原酒に多く用いられている」という部分ですが、実際 Glenrothes で生産されるモルトの90%以上は、ブレンデッド・ウイスキーの原酒として利用されているそうです。これは、Glenrothes のウイスキーの持つポテンシャルの高さと、非常に多くのモルトとの相性が良いと言うことの現れかもしれませんね。
次に、「オフィシャルにヴィンテージが記載されている」という事ですが、これは Glenrothes は元々ワイン商からスタートしている事に起因しているそうです。ワインではヴィンテージが非常に重要になってくるのですが、ウイスキーの世界では熟成年数しか表記されてきませんでした。しかし、仕込んだ年代によってモルトも味が変わるのも事実であり、それならばワインと同様にヴィンテージを記載すべきではないかという事で始められたそうです。しかし、このようにヴィンテージを打たれシングルモルトとしてリリースされるのは、年間の生産量のうちの数%にしか過ぎないのです。
左より・Glenrothes Orange (5yo)
・Glenrothes Spicy (5yo)
・Glenrothes 1991
・Glenrothes 1985
・Glenrothes 1975
では、いよいよテイスティングに突入したいと思います。まずは、Orange と名が付けられた American Oak 5年熟成のモルトからです。近年のシングルモルトの多くは American Oak の樽に詰められる事が多いと思うのですが、Glenrothes では Orange などの Citrus Fravor を生み出すのに American Oak を使うそうです。実際、この5年熟成のモルトは Lemon, Lime などのシトラスフレーバーが非常に強く、少し時間が経過すると Coconuts の風味も現れてきます。そして、その Coconuts の風味を感じる為に、Coconuts を用意していてくれたのも嬉しい心遣いですよね。個人的に、このモルトは非常に面白かったのですが、酸味なども強く荒々しい感じがあるので Glenrothes では、この状態で瓶詰めする事は絶対にありえないと言われていました。
そして、次に Spicy をテイスティングしたのですが、これには Vanilla Ice Cream, Almond, Chocolate が用意されていました。この味を感じる為のモノを見て想像が付くと思うのですが、非常に濃厚な味わいのモルトが生み出されていました。しかし、これらの味わいとは裏腹に非常にアルコールのアタックも強く、電気が走るほどの Spicy な感じも持っているのです。これらの味わいを生み出すのは Spanish Oak の樽という事で、このモルトは Spanish Oak 樽で5年熟成されたモルトになるのです。もちろん、このような Very Spicy なモルトは瓶詰めする事はありえないと言うことでした。
しかし、この2つのサンプルテイスティングによって American Oak で熟成したモルトと、Spanish Oak で熟成したモルトが Glenrothes で果たしている役割を充分に理解する事ができたと思います。この味わいの違いを把握しておく事で、これから先のヴィンテージ表記されたモルトのテイスティングがより興味深いモノとなり、今後 Glenrothes をテイスティングする際に、どういった割合で入っているのだろうかなどという興味を持つきっかけになりますよね。もちろん、配合比率はシークレットですが…(笑)
いよいよヴィンテージのテイスティングに入っていくのですが、1975 ヴィンテージ以外のボトルは全て購入しています。そこで、ヴィンテージのテイスティング・ノートは割愛していこうと思うのですが、現在のところ 1985 のみをメインブログでアップしてあります。1991 に関しましては後日自宅でテイスティングする事になると思いますので、その時までお待ちください。ちなみに、この 1991 は、Ronnie Cox 氏お薦めのヴィンテージですので、是非一度口にしてみて下さい。きっと、Glenrothes の魅力を存分に感じる事ができると思われます。
最後になりましたが、テイスティングの手技と Glenrothes の魅力を余すとこ無く存分に紹介いただいた Director の Ronnie Cox 氏はもちろんの事、この魅力溢れるモルトを造っておられる Glenrothes の従業員の皆さま、日本で Glenrothes の魅力を広めようと、当日も裏方としてサポートしてくださったイー・エス・ジャパンの社員の皆さまには感謝しております。今後も Glenrothes が世界中で愛されるモルトであり続ける事を願って、このレポートを締めくくりたいと思います。
22.Feb.2007 Kiyosih Yamaha
2007年02月22日
MC11:余市蒸留所
MC11:余市蒸留所場所 : 東京ビッグサイト会議棟608 (Room D)
時間 : 18.Feb.2007 [13:45~14:45]
講師 : 久光 哲治
Masterclass の紹介2日目は、2番目の講義となった余市蒸留所をお届けしたいと思います。余市蒸留所と言えば、個人的に蒸留所をふらりと訪れ、技術者の方から色々なお話を聞くことができた思い入れのある蒸留所でもあります。ピートこそ一部輸入しているものの、道産原料と昔ながらの製法を頑なに守り続けているこの蒸留所の話を、ニッカのチーフブレンダーの方からどのようなお話を聞けるのでしょうか?(チーフブレンダーの久光氏の講義を聞けるのであれば、ブレンドの講義も少し聞きたい気もしましたのは欲張りですね)
左より・Yoichi 1999
・Yoichi 1990 新樽
・Yoichi 1989 ヘビーピート
・Yoichi 1986
・Yoichi 1985
[SMWS, Live! 2007]
余市蒸留所の Masterclass では、軽く蒸留所の概要説明があった後、早速テイスティングに入って行きます。今回のテイスティングは、久光氏がそれぞれの特徴が顕著に表れている Cask を選んで持って来て頂けたので、通常ではあまりお目にかかり難い味のモノが多くなっており、勉強する上では非常にありがたい選択ですよね。それではテイスティングに入って行きましょう。まずは、Single Cask Yoichi 1999 からです。これは、非常に若いモルトですので蒸留所の特徴が顕著に出ているモルトでした。まだ若さがあるので麦芽臭を感じるのですが、その奥から現れるフローラルといいレモンや柚子を連想させる酸味も印象的です。また、リンゴやペアも感じるのですが、その中にあるストロベリーを見逃す事はありませんでした。
続いて、Single Cask Yoichi 1990 First-fill に移ります。新樽を使うという事でチャーも軽めにしており、木の芳醇な香りが広がります。このウッディなモルトにはスパイスを連想させるような濃厚な味わいがあり、また果実の風味ではストロベリーの味わいの奥にカカオやビターといった味わいも持ち合わせている為、これらが合わさる事で非常に力強いボディを形成しているのです。そんなパワフルな風味を完全に包み込む木の香りが非常に印象的で、これが新樽特有の風味なのかもしれません。
3つ目のテイスティングでは、Single Cask Yoichi 1989 Heavy Peat が出てきました。このモルトを口にした瞬間の感想は、Light Peat, Salty, Seaweed & Sweet と言ったところでしょうか。これって、Islay のどこかの蒸留所のような特徴ですよね…。まさに、それを連想したのですが、しっかりと味を見ていくとストロベリー的な果実の風味が存在しており、余市である事を再確認する事ができました。しかし、この海を連想させる海草の味わいや潮の風味が余市蒸留所で生み出されているというのは非常に面白いですよね。
この3杯のモルトをテイスティングする事で、多くの方は同じ蒸留所からでも数多くの味わいを持ったモルトを生みだす事ができると思われたのではないでしょうか。典型的な余市蒸留所のモルトの若い味わい、新樽で熟成した場合のウッディで重厚な味わい、ピートを多く炊き込んだ場合に生まれるピーティーな味わいという基本的な3つの味わいをしっかり感じる事で、シングルモルトというお酒がこうした要素のヴァデッドから生まれている事を感じる事ができたのであれば、久光氏の思いだけでなく竹鶴氏の思いも伝わったと思います。
最後の2杯である、Single Malt Yoichi 1986 と Whisky Magazine Editor's Choice Yoichi 1985 [SMWS] のテイスティングもあったのですが、まず 1986 に関して言えば先ほどの話の中にもあったように、こうして余市で造られるモルトの長期熟成を味わうといった感じとなり、3つの要素+熟成と言ったモノが生み出す味わいを存分に感じる事ができました。また、Whisky Magazine Editor's Choice Yoichi 1985 [SMWS] の先行テイスティングに関しましては、発売されるのを首を長くしてお待ちの方も居られると思いますので、この場では割愛させて頂きたいと思います。
最後になりましたが、余市蒸留所の魅力を余す事なく伝えるべく、数多くの樽の中から個性豊かなモルトをチョイスし、会場に持ってきて下さった久光氏を始め、余市蒸留所・宮城峡蒸留所で働かれているニッカの社員の方々、そして天国でその働きをいつも優しい目で見つめ、そこで生まれたモルトを美味しそうに飲んでいる人を見つけては、きっと微笑んでいるであろう日本のウイスキーの父である竹鶴政孝氏とリタ夫人に感謝したいと思います。そして、今後も世界の余市蒸留所となるべく皆さんで盛り上げていきましょう!
21.Feb.2007 Kiyoshi Yamaha
2007年02月19日
MC04:Highland Park
MC4:Highland Park場所 : 東京ビッグサイト会議棟608 (Room D)
時間 : 18.Feb.2007 [11:30~12:30]
講師 : 土屋 守
※写真は Highland Park の Global Brand Ambassador, Gerry Tosh氏です。新しくなったボトルの中から Gerry 氏一押しの18年を持って頂いて、新しいロゴの前で撮影に応じて頂きました。
Masterclass の紹介の1日目は、最初の講義になりました Highland Park 蒸留所からスタートしてみたいと思います。Highland Park は、先日ボトルデザインとロゴを一新したばかりで、タイミングの良い Masterclass を選択した事になりました。土屋 守 氏の話に関しては Highland Park 旅行記を40分間延々とされていましたので割愛させて頂きます。しかし、席に着いて驚いたのは色が薄いという事でした。カラメル着色をしておらず、Natural Color だったのです。また、この講演の後に写真に写って頂いた Gerry Tosh 氏とメイン会場のブースでしばらくお話させて頂く事ができましたので、テイスティングの模様と交えて紹介していければと思います。
テイスティングに入る前に、今回のロゴの変更に付いて土屋氏より話がありましたので、その点は記載したいと思います。もともと、オークニー諸島はゲール人の島ではなくバイキングに支配されていた歴史も長かった事もあり、バイキングの影響も強く残っています。以前までのロゴは四角の中にゲール文字で「h」と描かれていましたが、この直線を用いるのはオークニーの文化には存在していないのです。それは、バイキングの文化の影響で曲線を組み合わせるという文化がオークニーの文化であったため、今回の変更はオークニーの文化を前面に押し出したという訳なのです。
ここからは Gerry氏の話を交えて紹介していきますが、今回の新シリーズが Natural Color になったのもそこに理由があり、今回の Highland Park の変更は以前までの親会社が作ったロゴや習慣から開放され、Orkadian Malt という Orkney の歴史を詰め込んだ Malt を世に送り出す為の変更なのだそうです。それだけに、カラメルなどで色を統一する事も大切ですが、それ以上に自然によって生み出されたモノを、そのまま世に出すことに重きを置き、今後は今までの重厚なモルトだけでなく、シトラス香のあるような若いモノもリリースしていくそうです。
左より・Highland Park 12yo
・Highland Park 18yo
・Highland Park 25yo
・Highland Park 30yo
・Highland Park 1996 10yo
[Official, Ambassador Cask2]
・Highland Park 1974
今回の新シリーズの Highland Park と Ambassador Cask (Gerry Tosh Selection) のテイスティングになったのですが、まず驚いたのが12年が今までと明らかに味が異なっており、麦芽臭とピートの香りが強かったのです。口に含めばヘザーハニーの香りが広がるのですが、強いスパイシーさもあり、明らかに若い荒々しさを感じるようになっていました。次に18年ですが、こちらは甘みも強く蜂蜜のような甘さにヘザーの重厚感のある香りが合わさっています。バランスの良さは随一で、後に Gerry氏 に「みなさんに飲んで頂きたいお薦めの1本」と言って選んで頂いたモノが18年(なので写真で18年を持っておられるのです)だったのも頷けます。25年と30年に関しては、金額的も手が出なくなってくるでしょうから、詳しい事は割愛させて頂きたいと思うのですが、当然の如く美味しかったです。
そして、ここからが Ambassador Cask のテイスティングなのですが、Ambassador Cask 2 である 1996 は、Highland Park からも Release に反対の意見が上がった程 衝撃的なものでした。それは、「目覚めの1杯」とでもいうような口に含んだ瞬間に強い麦芽臭を感じるのです。そして、その後にフローラルへと変化していき、その中に甘さが存在するようになっていきます。その後、徐々にピートの香りを放ち始めると、根菜類のような味わいへと変化します。それは甘さがそれほど強くない事を意味しており、このような Highland Park が今までリリースされた事があったでしょうか?それは、こうした Highland Park もあるのだぞと言うことを世の中に示した事になったのです。個人的にも、このカスクを非常に気に入っており、今まで数多くの Highland Park を飲んできた中でも面白い1本であった旨を Gerry 氏に伝えたところ非常に喜んで下さいました。そして、こうした新しい試みを今後も Gerry 氏は続けていく事を約束してくださったのです。
1974 に関しましては、「琥珀に閉じ込められたヘザーハニー」と自分で題した程、昔からある完成度の高い長期熟成の Highland Park でした。それだけに、特記する事もないのですが美味であった事は、間違えようのない事実なのです。最後に、これだけのボリュームのテイスティングを20分間でしなければならなかったのは、明らかな時間配分のミスでしょう。自分の中でも、12年・18年・1996 に的を絞ったテイスティングを行い、後の25年・30年・1974 に関しては美味しい事も、味わいの予想もある程度できるので、それを確認することしかできませんでした。全てのモルト(1996 と 1974 に関しては不可能ですが)に対して、もう少し時間を掛けて改めてテイスティングをする必要がありそうですね。
最後になりましたが、Masterclass を終えた後に取材に応じて下さった Gerry Tosh 氏に改めて感謝したいと思います。このレポートを通じて、Gerry 氏の思いや Highland Park で働く人々の思いが伝わって頂けると光栄です。新しい Highland Park をみんなで楽しんでいきましょう!
19.Feb.2007 Kiyoshi Yamaha




